大腸カメラの対象となる方
- 血便が出た
- 排便後に便器に血が付いていた
- 便秘と下痢が繰り返し起こる
- 長期的に便秘が続いている
- 腹痛の頻度が高い
- 突然体重が減少した
- お腹に膨満感がある
- 人間ドックや便潜血検査で異常を指摘された
- 親族に大腸がんの治療を受けた方がいる
など
上記に該当する場合、大腸に何かしらのトラブルが起こっている恐れがあります。病気の早期発見・早期治療のためにも定期的に大腸カメラを受けてご自身の体の状態を把握されることをお勧めします。
大腸カメラとは
肛門から細いスコープを体内に入れて、大腸の内部を目視で観察する検査です。大腸の内部で起こっている異変は身体の外から見つけることは難しいため、正確に状態を把握するためには大腸カメラを受ける必要があります。
最近では、高齢者だけでなく若い方でも大腸がんの患者様が増えてきておりますので、少しでも身体に違和感がある場合には、なるべく早めに検査を受けることをお勧めします。
当院の大腸カメラの特徴
特徴1:専門医による苦痛の少ない大腸カメラ
内視鏡検査は医師の経験や技量により診断の精度や患者様の苦痛が大きく左右されます。
当院では、患者様の負担を軽減するために鎮静剤を使用した大腸カメラにも対応しております。安心してご受診ください。
特徴2:富士フィルムメディカル社製LASERIOを導入
当院の内視鏡システムは従来のキセノン光源やハロゲン光源とは異なり、2種類のレーザー光源装置を搭載した富士フィルムメディカル社製LASERIOを採用しております。
2種類のレーザーの発行強度比を変えることで、白色光観察と狭帯域光観察それぞれに適した光を照射し、画像処理との組み合わせによって4つの観察タイプを変え、それを拡大観察することにより高精度の内視鏡検査が行えます。
特徴3:炭酸ガスで検査後の膨満感を抑える
当院では従来法とは異なり、内視鏡をループさせずに直線的に挿入する「軸保持短縮法」を行うことで、痛くない、合併症の少ない内視鏡検査を行っております。
観察の際にはひだの裏に隠れたポリープやがんなどの病変を見落とさないように空気を十分に入れて腸管を拡張させる必要があります。
従来の空気による送気ではなかなか腸管内の空気が抜けきれず、検査終了後も腹部膨満感や不快感が持続することがたびたびあり、これも大腸内視鏡検査が苦痛である原因の一つと考えられます。
当院では、観察の際に空気ではなく、二酸化炭素(炭酸ガス)を送気しています。
炭酸ガスは空気と比べ、腸管から血液へ吸収されやすく、呼吸により速やかに肺から体外に排泄されます。
特徴4:日帰り大腸ポリープ切除に対応
大腸ポリープ切除手術を短期間で行うために、当院では日帰り大腸ポリープ切除手術を行っております。ポリープの大きさや形態、数によっては対応できない場合もございますので、初回の診察時にお尋ねください。
特徴5:胃と大腸の同日検査が可能
「胃カメラと大腸カメラを受けたいが、忙しくてなかなか時間が取れない!」と思われたことはございませんか?
当院では胃カメラと大腸カメラを同日施行することで、お忙しい方のニーズにも応えたいと考えております。是非一度ご相談ください。
特徴6:土曜日の検査も可能
平日はお仕事の都合などでご来院が難しい方も多くいらっしゃいます。当院では土曜日も胃カメラ・大腸カメラを実施しておりますので、少しでも身体に不調を感じる場合は、お気軽にご相談ください。
鎮静剤を使用した大腸カメラとは
大腸カメラで苦痛を感じたことがある方もいらっしゃると思います。当院では、鎮静剤を使用してウトウトした状態で検査を受けていただくことも可能です。心と身体がリラックスした状態となりますので、検査自体もスピーディーに進めることが可能です。なお、鎮静剤を使用する場合は、お車やバイクなどを運転してのご来院はお控えいただいております。
日帰りポリープ手術について
大腸カメラの際にポリープを発見した場合には、日帰りの手術によってその場で切除が可能です。入院の必要がないため、患者様の負担も軽く済みます。手術は内視鏡の先端についているスネアをポリープに引っかけて、締め付けるようにして切除を行っていきます。ポリープの形によっては、生理食塩水を局所注入してポリープを持ち上げながらスネアに電流を流し手術を行うこともあります。また、ポリープのサイズや形状によっては当院で対応ができない場合もありますが、連携している高度医療機関をご紹介いたしますので、ご安心いただければと思います。
検査の流れ
1電話予約・事前受診
WEB予約もしくはお電話で、内視鏡検査を受けたい日時をご予約ください(基本的にWEB予約にて受け付けております)。内視鏡検査を初めて受けられる方やご不明点のある方は、検査の1営業日前までに一度ご来院の上、説明を聞いていただくようお願いしております。
また、なるべく事前にWEB問診にお答えいただけますと幸いです。
※心筋梗塞や脳梗塞などの既往症があり、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を服用されている方は、休薬期間が必要な場合があります。内視鏡検査の経験の有無を問わず、検査の1週間前までに受診してください。その際、治療内容が分かるものやお薬手帳などをお持ちください。
2検査前
こんにゃく・ゴマ・キノコ類・海藻類・種のある果物・ゴボウやネギなどの繊維質の多い食べ物は、腸内に残ることがありますので、検査の2~3日前からお控えください。前日の夕食は、硬いものや消化の良くないものは避けて、夜7時までにお済ませください。夕食後、夜9時に下剤を服用していただきます。
当日の朝は食事を摂らないでください。お水やお茶は飲んでいただいて構いません。午前7時から、ご自宅にて、腸内を洗浄するための下剤を飲んでいただきます。
※降圧剤・心臓の薬・喘息の薬・精神科の薬・抗てんかん薬などを服用されている場合は、午前6時に服用してください。それ以降の時間には服用しないでください。
3検査
検査用のパンツに履き替えていただき、腸の動きを抑えるお薬や鎮静剤の点滴を注入します。その後、検査開始となります。
※検査は10~15分ほどで終了します。
※病変が見られる場合は、組織採取(生検)を行うことがあります。
※ポリープが見つかった場合は、形状・大きさ・場所などから総合的に判断して、患者様のご希望により切除いたします。
4検査後
鎮静剤を使用した場合は、検査終了後に1時間ほど休んでいただき、その後で結果の説明を行います。組織採取(生検)を行った場合は、1週間後に説明を聞きにお越しいただきます。また、組織採取を行った当日は、刺激の強いもの・脂っこいもの・お酒はお控えください。激しい運動も控え、入浴はシャワーで済ませるようにしてください。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
観察のみ | 約3,000円 | 約7,000円 |
観察+病理組織検査 | 約3,200円 | 約10,000円 |
ポリープ切除(2CM以下) | 約30,000円 |
当院は短期滞在手術等基本料1を算定する施設基準を満たしているため、ポリープ切除術を行なった際には短期対再手術等基本料1も算定されます。
大腸カメラの注意点
電話でも予約を受け付けますが、基本的にWebからの事前予約をお願いいたします。検査では鎮静剤や鎮痙剤を使用するため、自動車・バイク・自転車などの運転は避けてください。必ず、公共交通機関をご利用いただくか、ご家族の方に送迎していただき、ご来院ください。
よくある質問
苦しくないか不安です
当院では経験豊富な専門医が最新の内視鏡システムを用いて検査を担当します。スコープの挿入時は苦痛が生じやすいですが、軸保持短縮法という技法を使うことで苦痛を最小限に抑えられるように努めております。また、場合によっては静脈麻酔による完全無痛検査を行うことも可能です。
時間はどれくらいかかりますか
検査当日は、下剤の前処置で3時間程度、検査自体は10~20分程度を見込んでおります。また、検査が終わった後は院内のリカバリールームにて休息をとっていただいた後にご帰宅いただきます。
検査前日の食事について
検査前日は素うどんや白粥など消化の良い軽めの食事にしてください。その際は、具や薬味は入れないようにしてください。 また、検査の数日前から、腸に残りやすいキノコ類、種・粒・薄皮が残るもの、脂肪分を控えていただければと思います。 水やお茶での水分補給は問題ありません。
当日の朝の過ごし方
当日の朝食は抜いていただきますが、水やお茶などでの水分補給は問題ありません。
検査後の食事制限(注意すること)
検査のみで終わった場合は特に制限することはありません。食事についても、水を少し飲んでみて違和感がないようでしたら、普段通りの食事内容で構いません。ポリープを切除した場合は、検査後数日程度は刺激が強い食べ物は控えていただき、また、1週間程度は禁酒しましょう。
注意することはありますか
日頃から便秘や下痢でお困りの方は、検査の前に便通を改善させておく必要がある方もいらっしゃいます。特に、便秘の方は下剤の服用の前に解消しておかないと様々なリスクが考えられるため、事前の問診で必ず医師へご相談ください。便秘や下痢ではないという方も、検査の数日前から水分補給を十分に行うようにしてください。 既往歴や日頃から服用されている薬がある方も、事前に医師にご相談ください。その際に、検査前日の薬をどうすべきかについてご説明いたします。 。
当日の入浴はできますか
検査のみ行った方は、検査当日の帰宅後に入浴が可能です。なお、ポリープを切除した方は、検査後数日程度は入浴を控えていただきシャワーのみとしてください。
検査後、車を運転して帰宅できますか?
当日の車・バイク・自転車の運転はお控えください。翌日からは運転していただいて構いません。
便潜血陽性の場合は検査を受けるべきですか
便潜血検査は確実性が低いものですが、場合によっては自覚症状が乏しい初期段階の大腸がんを発見できるケースもあります。大腸がんは、内視鏡検査によって確定診断となり早期に治療を開始できれば完治が見込める病気ですので、なるべく早めに検査を受けていただくことをお勧めします。 陰性であっても発症リスクが高まる40歳を超えた段階で内視鏡検査を受けることが望ましいでしょう。